森の街・庭の家

室内外にわたる多様な環境を立体的に組み合わせる

リゾート地全体で「森」のような風景をつくる。「森」は、各区画の「庭」を開放し、大きな木々を植えることで得られる公園のような場である。「森」は、周辺に広がる雄大な風景と呼応し、四季折々で変化し、そこに住む人や地域の人と共に成長を続ける。そうして「森」は、人々の日常に刻み込まれ、誇りを持って住める風景として、徐々にこの「街」に定着されてゆく。
「森」のなかに「家」が点在する。「家」には、室内の他に、蔦類によってプライバシーとセキュリティーが確保された外部空間「蔦の庭」と、周囲に視覚的に開放された内部空間「ガラスの庭」を導入する。「森」および2つ「庭」により、住環境は「多様化」し、そこに住む人が、遊び・仕事・住むことに関らず、時節や気分に応じて好きな場所で過ごせる「自由度」・「楽しさ」を獲得する。
「森」・「街」・「庭」・「家」という大小様々な要素を、「自然(ナチュラルおよびネイチャー)」によって有機的に連携し、それらの要素全体でサスティナブルな環境装置となる。
 
2008年 東京建築士会主催「住宅セレクション」入賞