押上の眼科

自然光あふれる縁側のような回廊状の検査室をもつ眼科

医療モールの一角にある眼科の計画である。最初にテナントスペースを見た際、共用廊下の突き当たりに位置し、エントランスからは奥まっているものの、中に入るとL型に連続する窓が印象的にであった。そこで、共用廊下からさらに奥へ奥へと動線を眼科内に引き込み、共用廊下→眼科入口→待合室→検査スペース→手術スペースを経て待合室へ戻るひと続きの回廊状の動線空間をつくることにした。診察室や手術室などの暗室が求められる機能はコア状に中央に集約配置し、その周りを動線空間が取り巻く。動線空間は暗室側を木の壁、反対側を窓や間接照明による明るい壁とすることで「内側と外側」を強調し、縁側のような開放的な環境を創り出している。

竣工

2016年

構造規模

鉄筋コンクリート造・地上7階(全体)

テナント床面積

172.40m2

撮影

上田宏